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【iCloud+】「メールを非公開」で情報漏洩ゼロへ|iPhoneでの使い方と活用術

SNS登録やネット通販を重ねるうちに、「知らない相手に自分のメールアドレスを渡して大丈夫かな…」と不安を感じたことはありませんか?そんなあなたを守ってくれるのが、iCloud+の「メールを非公開」機能です。

Appleがあなたの代わりに匿名のメールアドレス(ダミーアドレス)を発行し、本当のアドレスを誰にも明かさずにやり取りできます。迷惑メールの心配も減り、不要になったらワンタップで無効化できます。プライバシーと安心を両立できる、新しいメール管理のかたちを紹介します。

メールを非公開」機能は、iCloud+に加入しているユーザーが使える匿名転送メール機能で、Appleが発行するランダムなメールアドレスを使って本来のアドレスを隠しながらやり取りできます。
この記事では、その仕組みとiPhoneでの設定方法、そしておすすめの使い分け方を詳しく解説します。

目次

メールを非公開とは?

メールを非公開」は、iCloud+ユーザー向けに提供されるプライバシー保護機能です。
Appleが自動生成するランダムな@icloud.com形式のダミーアドレスを使って、あなたの本来のアドレスを第三者に知られないようにします。

iCloud+

iCloud+は、Appleの有料クラウドストレージサービスです。追加の保存容量に加え、「プライベートリレー」や「メールを非公開」などのプライバシー機能が含まれます。

メールを非公開仕組みの概要
ダミーアドレス宛のメールはAppleの中継サーバーで受信され、あなたの本来のメールアドレスに自動転送されます。
返信時もAppleが中継するため、相手にはダミーアドレスしか表示されません。
つまり、Appleがあなたと相手の間に立ってメールを転送・送信してくれる仕組みです。

iPhoneでの設定方法

STEP
iCloud+を確認

「設定」アプリを開き、上部の自分の名前をタップします。
次に「iCloud」→「iCloud+」を開き、「メールを非公開」の項目が表示されていれば利用可能です。

iCloud+は有料プラン(月額150円〜)を契約しているユーザー向けの機能です。5G無料プランでは使用できません。

STEP
新しいアドレスを作成する
  1. 「設定」>最上部の「自分の名前」>「iCloud」>「メールを非公開」へ進む
  2. 「+ 新しいアドレスを作成する」をタップ
  3. 自動生成されたランダムなアドレスが表示される
  4. 「ラベル」(例:Amazon用、メルカリ用など)と「メモ」を入力
  5. 「次へ」→「完了」で登録

アドレスは「ランダム英数字@icloud.com」となります。
「別のアドレスを使用」でアドレス名を変更することができます。
自分好みのアドレス名を作ることはできません。表示された中から選択してください。

STEP
転送先を設定する
  • 「設定」>最上部の「自分の名前」>「iCloud」>「メールを非公開」へ進む
  • 「転送先」に通常つかうメールアドレスが表示されていることを確認
    変更したい場合は「転送先」をクリックして変更します。

新たな転送先を設定するには、「設定」>「サインインとセキュリティ」>「メールと電話番号」で新たなメールアドレスを追加します。

STEP
不要なアドレスを無効化
  • 「設定」>最上部の「自分の名前」>「iCloud」>「メールを非公開」へ進む
  • 無効化したいアドレスを選択
    無効化とは使用を一時停止することです。
  • 「メールアドレスを選択」をクリック
  • 「メールアドレスを無効化」をクリック
  • 「無効化」をクリック

「メールを非公開」>「無効化されているアドレス」>再有効化したいアドレスを選択 >「アドレスを再有効化」>「最有効化」で再有効化できます。

STEP
不要なアドレスを削除

最初に無効化しないと削除はできません。

  • Step4で不要なアドレスを無効化
  • 「メールを非公開」>「無効化されているアドレス」>削除したいアドレスを選択 >「アドレスを削除」

なお、iPhone以外にMac・iPad・ウェブでも設定できます。

使うと有効な場面

メールを非公開にすることで、本来のメールアドレスがサービス提供者や第三者に知られるのを防ぎたい場合に非常に有効です。

一般的に、「信頼度の低い相手やウェブサービスへの登録時」や「一時的にしか使用しない場合」に使うと効果的です。

信頼性が不明なサービス

新しいアプリやウェブサービスを試す際、情報漏洩リスクに備えられます。
万が一流出しても、そのアドレスだけ無効化すれば本来のアドレスは守られます。

通販サイト

キャンペーン登録やECサイトなど、業者や第三者にメールアドレスが渡るリスクを防げることができます。
不要になったら即削除できるので安心です。

SNS・ブログ・アプリ・フォーラム・オンラインフォーラム

本名や個人情報を隠したいときに最適。
個人ブログや取引メッセージの一時連絡先としても有効です。
一度きりの登録・ダウンロードするアプリのトライアル利用にも利用できます。

求人サイトや転職活動での応募時や相見積の徴収

複数企業への応募・相見積もりの徴収・エージェント経由の連絡など
一時的なやり取りに限定される場合は、個人用メールを守ることができます。一時的なやり取りに限定でき、個人用メールを守れる

 無料Wi-Fiや試供品登録など一時的利用

公共Wi-Fi登録フォーム、キャンペーン登録などに利用
不要になったら無効化して迷惑メールの受信を防止できます。

使うべきではない場面

この機能はプライバシー保護に優れていますが、生成されたランダムなアドレスは本人の身元確認やアカウント復旧が複雑になる可能性があるため、本人確認・重要通知が必要なサービスなどでは使用を避けるべきです。

例えば何らかの理由でApple アカウントにアクセスできなくなった場合、メールの受信ができなくなり、ダミーアドレスの「現在の所有者であること」を直接的に証明する手段が失われる可能性があります。

金融機関・行政機関・メインアカウント

セキュリティとアクセス保証が最重要である金融機関・行政機関・AppleID、Google アカウント、主要なクラウドストレージなどのメインアカウントなど、本人確認や緊急連絡が必要なサービスでは非推奨。

特に2段階認証の受信で、一部サービスが非公開アドレスを「不明な送信元」と判定し、コード配信を拒否するリスクがあります。

FAQ(よくある質問)

「メールを非公開」機能とは何ですか?

iCloud+ユーザーが利用できる匿名転送メール機能です。Appleがランダムなダミーアドレス(@icloud.com形式)を発行し、そのアドレス宛のメールを本来のメールアドレスに自動転送することで、相手に本物のアドレスを知られずにやり取りできます。

「メールを非公開」を使うと、本来のメールアドレスは完全に隠せますか?

はい。Appleが発行するランダムな@icloud.com形式の転送アドレスを介してやり取りするため、相手には本来のメールアドレスは一切表示されません。Appleの中継サーバーを経由することで匿名性が保たれます。

無料のiCloudアカウント(5GBプラン)でも使えますか?

いいえ。利用にはiCloud+(有料50GBプラン以上)への加入が必要です。無料の5GBプランでは「メールを非公開」機能は利用できません。

生成されたダミーアドレスは自分で好きに決められますか?

いいえ。アドレスはランダムに生成され、ユーザーが任意の文字列を指定することはできません。ただし候補の中から選ぶことは可能です。

ダミーアドレス宛に届いたメールはどこで確認できますか?

ダミーアドレス宛のメールは、Appleの中継サーバーを経由して、あなたが設定した転送先の本来のメールアドレスに自動転送されます。普段お使いのメールアプリで確認できます。

 迷惑メールが届いたらどうすればいいですか?

該当する仮アドレスを 即時無効化または削除 すれば、それ以降のメール受信を停止できます。
設定アプリから「メールを非公開」> 該当アドレスを選択 >「無効化」を実行してください。必要であればその後削除もできます。

不要になったアドレスはすぐ削除できますか?

削除する前に一度「無効化」する必要があります。無効化後、「無効化されたアドレス」一覧から完全削除が可能です。再度使いたい場合は「再有効化」もできます。

どんな場面で使うのが効果的ですか?

信頼性が不明な新しいサービスの試用、通販サイトやSNSへの登録、無料Wi-Fiや試供品登録など一時的な利用で特に有効です。情報漏洩リスクに備え、本来のアドレスを保護できます。

まとめ|プライバシーと信頼性のバランスを意識して使う

iCloud+の「メールを非公開」は、現代のデジタル生活において、あなたの最も大切な個人情報の一つであるメールアドレスを徹底的に守るための強力な盾となります。

この機能の最大のベネフィットは、Appleが生成するランダムなダミーアドレスを使うことで、通販サイトや一時的な登録サービスに本当のアドレスを知られるリスクを完全に排除できる点です。もしそのダミーアドレスから迷惑メールが来ても、すぐに無効化/削除すれば、あなたのアドレスはずっと安全なままです。

しかし、セキュリティを重視するあまり、すべてを非公開アドレスにすることは避けるべきです。アクセス保証が最重要となる金融機関、行政機関、Apple IDなどのメインアカウントでは、本人確認の複雑化や重要通知を見逃すリスクがあるため、本来のアドレスを使いましょう。

「信頼性重視なら本来のアドレス」、「プライバシー重視ならダミーアドレス」と、TPOに合わせて使い分けるバランス感覚が大切です。この機能を活用すれば、メールアドレスの使い捨て管理が格段に楽になり、「本来のアドレスを一生守る」という意識が現実のものとなります。

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