「あれ、このアプリっていつ入れたっけ?」「これは削除して大丈夫なの?」「全然使ってないアプリがMacの容量を圧迫している気がする。」
Macを長く使っていると、気づけばアプリだらけ。何が必要で何が放置されているのか、自分でも分からなくなっていませんか?
でも、安心してください。もう面倒なアプリ整理に悩む必要はありません!
実は、ターミナルを使えばすべてのアプリの一覧をCSV化して一覧管理でき、「削除できるもの・できないもの」や「最後に使った日」が一目でわかるんです。
もうFinderで探し回る必要はありません。Excelやスプレッドシートで並べ替え・絞り込み・バックアップも自由自在。
「Macをスッキリ整頓して、無駄なアプリを一掃したい」——そんな人にこそ読んでほしい、実用的で気持ちも軽くなる整理術です。
なぜCSV化するのか
アプリが増えると整理が難しくなり、「どれが削除できるのか」や「最近使っていないアプリ」を見分けにくくなります。CSVにすれば、並べ替え・絞り込み・バックアップが簡単になります。
CSVは「Comma-Separated Values」の略で、データをカンマ区切りで保存するシンプルなテキスト形式のファイルです。
各行が1つのレコード(データの行)を表し、カンマで区切られた各値がフィールド(列)に対応します。1行目には通常、列名(ヘッダー)が記載されます。
表計算ソフト(Excel、Googleスプレッドシートなど)やデータベース間でのデータ交換に広く使われ、プログラミング言語でも容易に読み書きできます。
拡張子は「.csv」で、プレーンテキストのため軽量で互換性が高いのが特徴です。
取得する情報(列定義)
| 列名 | 内容 |
|---|---|
| 名前 | Finder表示名(日本語対応) |
| パス | ファイルパス |
| 最後に開いた日 | 未起動のアプリは空欄 |
| インストール元 | App Store、その他 |
| 削除可否 | /System配下はOS連携で削除不可 |
CSV出力の手順
- Macのターミナルを起動
- 下記のスクリプトをコピー
- ターミナルに貼り付け
- 「enter」を押す
- ダウンロードフォルダに
apps_list.csvが生成 - 表計算ソフト(エクセル、Googleスプレッドシートなど)で
apps_list.csvを開く
なお、ホームフォルダは/Users/<ユーザ名>とします。
export LANG=ja_JP.UTF-8
export LC_ALL=ja_JP.UTF-8
echo "名前,パス,最後に開いた日,インストール元,削除可否" > ~/Downloads/apps_list.csv
mdfind -0 '(kMDItemContentType == "com.apple.application-bundle")' \
-onlyin /Applications \
-onlyin "$HOME/Applications" \
-onlyin /System/Applications 2>/dev/null |
while IFS= read -r -d '' app; do
name=$(mdls -name kMDItemDisplayName -raw "$app" 2>/dev/null)
[ "$name" = "(null)" ] && name=$(/usr/libexec/PlistBuddy -c 'Print :CFBundleDisplayName' "$app/Contents/Info.plist" 2>/dev/null)
[ -z "$name" ] && name=$(/usr/libexec/PlistBuddy -c 'Print :CFBundleName' "$app/Contents/Info.plist" 2>/dev/null)
[ -z "$name" ] && name=$(basename "$app")
last_opened=$(mdls -name kMDItemLastUsedDate -raw "$app" 2>/dev/null | cut -d ' ' -f 1)
[ "$last_opened" = "(null)" ] && last_opened=""
if [ -d "$app/Contents/_MASReceipt" ]; then
source="App Store"
else
source="その他"
fi
if [[ "$app" == /System/Applications/* ]]; then
removable="OS連携(削除不可)"
else
removable="削除可能"
fi
name_esc=${name//\"/\"\"}
path_esc=${app//\"/\"\"}
echo "\"$name_esc\",\"$path_esc\",\"$last_opened\",\"$source\",\"$removable\"" >> ~/Downloads/apps_list.csv
doneこのスクリプトは、以下のことを行っています。
mdfindコマンドで、/Applications、~/Applications、/System/Applicationsにある全てのアプリ(.appバンドル)のファイルパスを検索しています。- 見つかったアプリごとに、
mdlsコマンドやInfo.plistファイルを参照して、日本語名、最後に開いた日、App Store由来か、OS連携アプリ(削除不可)かといった情報を取得しています。 - これらの情報を整形し、
apps_list.csvファイルに追記しています。
アプリを確認するフォルダ
次の3つのフォルダを確認します。
/System/Applications
Apple純正アプリがOSといっしょにインストールされます。削除・変更はできません。ユーザがアプリをインストールすることはできません。Applications
すべてのユーザーが利用するアプリをインストールします。/Users/<ユーザ名>/Applications
ログインしているユーザが利用するアプリをインストールします。
短縮形は~/Applicationsです。
出力サンプルイメージ
| 名前 | パ ス | 最後に開いた日 | インストール元 | 削除可否 |
|---|---|---|---|---|
| カレンダー | /System/Applications/Calendar.app | 2025-10-28 | App Store | OS連携 (削除不可) |
| LINE | /Applications/LINE.app | 2025-10-31 | App Store | 削除可能 |
| VLC | /Applications/VLC.app | 2025-09-10 | その他 | 削除可能 |
整理・メンテナンスへの活用
「最後に開いた日」らんが1年前以上か、空らんのアプリは削除候補になります。ただし、バックグラウンド専用のアプリは起動していても、空らんになっている場合がありますので注意して下さい。
なお、「最後に開いた日」らんが空らんになるのは、主にアプリがまだ一度もユーザ操作で起動されていない、またはmacOSがその情報を記録していない場合です。
「インストール元」らんが「その他」になっているのは、App Store以外からインストールしたアプリであるという意味です。
継続使用する場合はサブスクの状況、再インストールの方法を記録しておくととよいです。
よくある質問
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まとめ
Macを長年使い込んでいると、アプリの管理は避けて通れない課題です。特にヘビーユーザーほど、開発ツール、クリエイティブアプリ、ユーティリティなど多種多様なアプリを抱え、気づけば数百ものアプリがインストールされているケースも珍しくありません。
今回紹介したCSV化の手法は、単なる整理術ではなく、Macとの付き合い方を見直すきっかけになります。「最後に開いた日」を見れば「このアプリ、2年も使ってないじゃないか」という発見があり、「削除可否」を確認すれば「これはシステムアプリだから残すべきだ」と冷静に判断できます。
データで可視化することで、感覚ではなく事実ベースでメンテナンスできる。これこそがプロフェッショナルなMac運用です。
定期的にCSVを出力して変化を追跡すれば、アプリの肥大化も防げます。あなたのMacは、あなたが思っている以上に整理を待っています。さあ、ターミナルを開いて、最高のMac環境を手に入れましょう。
